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根管治療

根管治療とは

根管治療とは

根管治療は、むし歯が進行して神経まで細菌感染が及んだ際に、歯をできるだけ残すために行う治療です。歯の根の中にある神経や血管(根管)を丁寧に除去し、内部を清掃・消毒したうえで、薬剤をすき間なく詰めて密閉します。
歯の根の内部は非常に細く複雑な構造をしており、少しの処置不足でも細菌が再び入り込み、炎症や痛みが再発する恐れがあります。そのため、根管治療は歯科治療の中でも特に繊細で難易度の高い処置とされています。
また、使用する器具や治療環境の違いにより、治療の精度や再発リスクには大きな差が生じます。
当院では、保険診療と自由診療それぞれの特徴や違いについて丁寧にご説明し、患者さまのご希望と状態に合った適切な治療方法をご提案いたします。

こんな方におすすめ

以下のような症状や状況がある方は、根管治療が必要になる可能性があります。放置せず、できるだけ早めにご相談ください。

  • 冷たいもの・温かいものがしみる、痛む
  • 噛んだときにズキッとした痛みがある
  • ズキズキとした痛みが続いている
  • 歯ぐきが腫れている、膿が出ている
  • 以前治療した歯が再び痛み出した
  • 他院で「抜歯しかない」と言われたが、歯を残したい

根管治療は「歯を残すための最後の手段」とも言える治療です。
大切な歯を少しでも長く守るために、精密な診断と丁寧な処置で対応いたします。

根管治療における保険診療と自由診療の違い

根管治療における保険診療と自由診療の違い

根管治療では、保険診療と自由診療の間で治療スケジュールや進め方に大きな差があります。
保険診療の場合、1回あたりの治療時間はおおむね30分程度で、4〜5回以上の通院を必要とします。症状や歯の状態によってはさらに回数が増え、数ヶ月にわたって治療が続くことも少なくありません。
一方、自由診療では1回あたり60〜90分の時間をかけ、精密な処置を集中的に行うため、通院は2〜3回ほど、期間もおよそ1ヶ月以内で完了するケースが多くなります。
根管治療は長期間かけて行うと、その間に根管内で細菌が再び増殖し、再治療が必要になるリスクが高まります。(仮蓋は約6mmの厚みで行っても21日で漏洩するという報告があります。)
なお、自由診療は治療回数を減らしつつ集中的に行えるため、患者さまの通院負担を軽減できるだけでなく、歯へのダメージを抑え、治療の成功率向上にもつながります。

保険と自費の成功率の違い

国内の統計では、保険診療による根管治療の成功率は約30〜50%にとどまり、多くの患者さまが再び感染を起こしています。
一方、海外では90%前後という高い成功率が報告されており、この差は診療形態の違いによって生じていると考えられます。

当院の根管治療の特徴

正確な診断と綿密なカウンセリング

正確な診断と綿密なカウンセリング

まずはじっくりと患者さまのお話をお伺いしたうえで、口腔内の状態を詳しく確認します。口腔内診査、口腔内写真の撮影、そしてエックス線写真を用いて現状を正確に把握し、治療計画のための資料を収集します。
診断結果のご説明では、ご自身のお口の状態を画面でご覧いただきながら、説明用のアニメーションツールも活用してわかりやすく解説します。治療内容や方法はもちろん、他の選択肢についても丁寧にご説明し、不安を少しでも和らげられるよう努めています。

最新の器具と技術を活用した治療

1.CTを用いた精密な根管診断

歯科用CTによる立体的な画像で根管の本数や形、血管の位置などを正確に把握します。的確な診断を行うことで、再発リスクを抑えた安全な根管治療が可能になります。

※一部保険の適用ができない部位がございます。

2.ラバーダム防湿

根管(歯の中)は身体の内側の組織です。
基本的に身体の内側は細菌やウィルスなどの病原微生物がいない世界です。根管治療はお腹を切り開いてする手術と同様に感染予防管理を行う必要があります。治療中に根管内へ細菌が入らないよう、また、根管内を洗浄するのに使用する消毒薬(刺激性)が口の中へこぼれないよう、ラバーダムというゴム製のシートで歯を隔離し、手術室化します。

3.神経を守る
高機能MTAセメントの使用

強い殺菌力と封鎖性を持つMTAセメントを使用し、神経を抜かずに治療できる可能性を広げます。歯髄温存により、歯の寿命を長く保つことが期待できます。

※保険適用外のため自費診療となります。

歯根端切除術にも対応

通常の根管治療で改善しない場合に行う「歯根端切除術」

歯根端切除術とは、精密な根管治療を終えた後も、一定期間の経過観察で歯ぐきの腫れや痛みが続く場合や、歯根の先にある病変が消えないときに実施する外科的な処置です。
この治療では、まず歯ぐきを切開し、骨に小さな穴をあけて歯根の先にある病変を取り除きます。その後、逆根管充填という処置を行います。歯根の先端を切除することで、予後が悪い根尖性歯周炎の改善が期待でき、抜歯を避けることが可能です。

根管治療の流れ

STEP 1感染した歯髄の除去

STEP1:感染した歯髄の除去

まずは麻酔をして、治療中の痛みをなくします。
麻酔後、歯に穴をあけて神経や血管が通る歯髄を露出させ、むし歯に感染している部分の歯も削り取ります。
その後、細い専用の器具を使い、汚れた歯髄を根管の隅々まで丁寧に取り除いていきます。根管を傷つけないように細かく確認しながら慎重に進めます。

STEP 2根管内の洗浄と消毒

STEP2:根管内の洗浄と消毒

汚れを取り除いた根管内を薬剤で洗い、消毒します。
根管内を無菌状態にするために薬剤を入れて仮の蓋をし、1週間ほど様子を見ます。
この洗浄と消毒の作業を数回繰り返し、根管内の細菌をしっかり減らします。
治療中に痛みや腫れが出た場合は原因を調べて適切に対応します。

STEP 3根管の充填と封鎖

STEP3:根管の充填と封鎖

根管が無菌状態になったのを確認したら、生体に安全なシーリング剤を使って根管内の隙間をしっかり埋めます。
その後、歯の強度を保ち再感染を防ぐために土台を作り、作製した被せ物を装着して治療を終了します。

治療後に起こり得る症状とその対応方法

歯科治療後に使用した麻酔は、通常1〜2時間で効果が切れます。
特にお子さまでは、感覚が戻る前に唇や頬を噛んでしまい、傷を作ることがあるため、保護者の方は注意が必要です。
処置後は、治療による刺激で歯や周囲に重だるさやズキズキとした痛みを感じることがあります。その際は、鎮痛薬を適切に使用しながら経過を観察してください。
「フレアーアップ」と呼ばれる強い術後痛が出ることがあります。(発生頻度約8%)
通常数日でおさまり、治療成績には影響しないと言われています。治療後数日経っても痛みや腫れが引かない場合は別途ご相談ください。

根管治療を繰り返さないためのポイント

根管治療後に再発するケースの多くは、新たにむし歯(二次う蝕)ができて根管内が再び感染する場合や、歯が割れて細菌が侵入し続ける場合です。
つまり、根管治療後の歯冠修復(歯の頭部分の治療=詰め物や被せ物)の精度が極めて重要になります。
また、噛み合わせや食習慣によって歯に過度な負担がかかると、破折の原因になります。
日中の噛み締め癖に気を付ける、就寝時にマウスピースを使用するなど、歯を守るための対策を取り入れましょう。