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定期メインテナンス

クリーニングではなく、個人のリスクに応じた定期メインテナンス

クリーニングではなく、個人のリスクに応じた定期メインテナンス

日本では「3ヶ月ごとに歯科医院に行ってクリーニングをしましょう」という言葉をよく聞きます。
これには科学的根拠がある部分もありますが、保険制度の縛りから解放され、患者さまを歯科医院へ呼ぶための単なる仕組みとなってしまっていることが多いです。
表面上の検査と場当たり的なクリーニングに医学的な効果は薄く、むしろ病状の適切な診査診断が遅れる可能性を秘めています。
初診時の検査から得られた個々の特性、リスク、環境改善・歯科治療後に変化したお口の中の状態、全身状態を加味し、一人ひとり必要なメインテナンス間隔を処方する必要があります。とりあえず3ヶ月ではなく、意味ある〇ヶ月にしていきましょう。
報告によれば、治療経験がなくリスクが低い方であれば1年半に1度のメインテナンスでも問題ないと言われています。

定期メインテナンスの項目

  • 前回からの変化の確認(全身状態、服薬状況、口腔内の変化、経過部位の確認)
  • 歯周組織検査
  • X線画像検査、口腔内写真(必要に応じて適宜、全体としては3〜5年ごと)
  • 生活環境、セルフケア習慣の確認、再指導
  • リスク部位のデブライドメント(スケーリング、PMTC、フロス)
  • 予防処置(フッ化物歯面塗布)
  • 次回予約(治療的な介入が必要な場合は治療の予約)

一人として全く同じ人はいません。誰にでもこれさえやっておけば大丈夫というものは残念ながら存在しません。
私たちは常に本質は何かと問い、個々の違いを認識し、変化に気づき、賢く対処していくことが必要と心得て、日々の歯科診療に臨んでいます。歯やお口の機能を維持・向上したいと想う皆さまの最大の支援者としての役目を果たします。

クリーニングのみしても意味がないことを報告する種々の論文

Needleman, et al., 2015 口腔衛生指導の伴わないクリーニングには意味がない
Needleman, et al., 2015 クリーニングを1回行った後に、繰り返し口腔衛生指導を行うことは、何度もクリーニングを行うことと同じくらい、歯肉炎を抑える効果がある
Tonetti, et al., 2015 歯肉の健康を維持すつためには、個々人にあった口腔衛生指導を繰り返すことが鍵である。(ヨーロッパ歯周病学会コンセンサスレポート)
Tonetti, et al., 2015 クリーニングを単独で行うことは、歯周炎の患者さんには不適切である(ヨーロッパ歯周病学会コンセンサスレポート)
Worthington, et al., 2013 クリーニング単独の効果を示す十分な科学的根拠は存在しない(コクランレビュー)